圧巻!玄武洞公園の基本情報と見どころ全部教えます
城崎温泉からほど近い場所に、いい意味で期待を裏切ってくれる、そんなおすすめスポットがあります。
それが、
詳しいことは後述するとして、ざっくりと説明すると、大昔に起こった噴火によって流れ出したマグマが、冷えて固まる過程で自然に作り出した、絶景の柱状節理の景観を堪能できる国立公園です。
筆者も実際に玄武洞公園を訪れましたが、お世辞なしに「行ってよかった」と思える観光スポットでした。
本記事では玄武洞公園の見どころを、アクセスや営業時間等の基本情報と共にご紹介します。
玄武洞公園とは
玄武洞公園とは、160万年前に起きた対岸の火山の噴火活動によって、山頂から流れ出た溶岩が冷えて固まった岩石(玄武岩)の採石場のこと。以前は採石場だったため、洞窟になっているというわけです。
メインの玄武洞と青龍洞に加え、白虎洞、南朱雀洞、北朱雀洞を合わせた5つを総称して「玄武洞公園」と呼ばれています。それぞれについての詳細はこちら。
国の天然記念物に指定されている他、山陰海岸国立公園にも含まれる玄武洞公園は、訪れた者を必ず感動させる神秘的なスポット、といっても過言ではないでしょう。
玄武洞公園の何がすごい?
玄武洞の特徴は何といっても、溶岩が冷える過程で自然に現れる割れ目模様「柱状節理」にあります。
各石柱の断面はキレイな五〜八角形をしており、それらが無数に縦横斜めに積み重なって織りなす景観に思わず言葉を失うことでしょう。他にも国内では福井県・東尋坊の柱状節理が有名ですが、あちらは縦の柱状節理が美しいことで知られています。
また、玄武洞の溶岩は密度が一定の状態で流れ出て冷え固まったため、伸縮したときに見事に20cm幅感覚で横にヒビが入ったそう。そのヒビに沿って切り落とし、石垣の材料として使われたり、漬物石として利用されました。
現在でも城崎の街中で、玄武岩を用いて造られた石垣や石畳を見ることができます。重くて丈夫な玄武岩は、庶民の生活やライフラインを支える重要な役割を担っていたのですね。
【豆知識】
玄武岩は磁鉄鉱と呼ばれ、磁気を持つ珍しい岩石。磁石を近づけると反応し、想像以上の力で引き寄せられます。
また、玄武岩の石言葉は「生命力を高め、魔を寄せつけない」。
あなたの生命力を高めることで、魔を寄せ付けないというパワーをもたらすことから、パワースポットとしても知られています。そういった気やパワーに敏感な人であれば、鳥肌が立つほどのパワーを感じるそうですよ。
基本情報
・場所
兵庫県豊岡市赤石
・営業時間
AM8:30~PM18:00(無休)
・入園料
無料 (※玄武洞ミュージアム 600円)
・駐車場
無料(200台)
・アクセス
JR豊岡駅から車(タクシー)で約15分、城崎温泉駅から約10分、市営バス「イナカー」赤石行きで約15分、終点「赤石」下車
JR玄武洞駅前から円山川を渡る「玄武洞ミュージアム」行き渡し船あり(片道300円)
※ 要予約(玄武洞ミュージアム 0796-23-3821)
「玄武洞案内ガイド」(有料)がおすすめ!
ただ眺めているだけでも感動を味わえる玄武洞公園ですが、お時間のある方はぜひ「玄武洞案内ガイド」の利用をおすすめします。
ガイドを務めてくれるのは、地元のNPO法人玄武洞ガイドクラブの方々。玄武洞に関する豊富な知識量は去ることながら、ただ見学するだけではおそらく気づけないであろうユニークな岩肌の紹介や、小ネタをたくさん教えてくれます。
ガイド料金は、メインの玄武洞と青龍洞の2洞コースであれば一人330円、5洞全てのコースは一人550円(団体割引あり)。
所要時間は2洞コース約30分、5洞コースは約1時間となっていますが、ぶっちゃけ2洞で十分に楽しめるかなという印象です。ガイドの有無で学び方や感じ方がガラリと変わりますので、ぜひガイドをお願いしてみてくださいね。
【玄武洞公園】5つの洞の見どころを解説
それではここからは、玄武洞公園内にある玄武洞、青龍洞、白虎洞、南朱雀洞、北朱雀洞の5つを写真と共に紹介していきます。
玄武洞
まずは、公園に入ってすぐ目の前にそびえ立つ玄武洞から。大きさは5洞の中で最大で、中心下部に巨大な採石跡があるのが特徴で、非常にダイナミックな雰囲気を味わえる洞です。
場所によって、縦、横、ななめに柱のような規則正しい割れ目(柱状節理)が広がっています。また、両サイドの石垣の上を見ると、岩肌の断面が自然界で一番バランスの良い六角形になっており、そのため隙間なく柱状節理が積み上がっている姿も見事です。
空洞部分を支えている太い柱に関しては、以前は何本もあり、中が坑道となっていたそうですが、1925年に発生した北丹大震災により崩壊してしまったそう。エリア内に地震前の写真が展示されている箇所がありますので、現在の姿と見比べてみてください。
青龍洞
高さ33メートルと玄武洞公園内で2番目に大きい青龍洞。
約15メートルの縦に長い柱状節理や、世界的にも珍しい曲線型の柱状節理を見ることができ、5つの洞の中でも一番美しいと言われています。
ちなみに青龍洞という名前の由来については、左側の盛り上がった部分が、龍が昇っていくさまに見えることからこう名付けられたそう。
また洞の前には池があり、そこの水が鏡のように青龍洞表面の柱状節理を映し出している画も圧巻です。日当たりにもよりますが、くっきりと反射した岩肌を確認することができます。
こちらは中央付近の縦に走る柱状節理。等間隔にきれいにヒビが入っている姿はまるでトウモロコシのようです。
そして池の中には灯篭が建っており、その周りにはお金が貯まっています。これには理由があって、柱状節理の高い部分に“落ちそうで落ちない石”があり、その「落ちない石」にあやかって、毎年受験シーズンになると、願掛けやお礼に訪れる方が多いそうです。
どれが「落ちない石」なのか、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
白虎洞
残りの3つの洞についてはサクッと紹介していきます。玄武洞と青龍洞に比べると規模は小さいですが、その分コンパクトにまとまっていて、見学しやすく、スマホカメラでも写真に撮りやすいでしょう。
玄武洞エリアから玄武岩で造られた階段を上がると現れるのが白虎洞。水平方向に伸びた柱状節理の断面を間近に見ることができ、その形相はまるで石垣のよう。
また白虎洞にはハートの形をした石があり、恋愛成就のパワースポットとされています。ハート型の石、ぜひ見つけてみてくださいね。
南朱雀洞
筆者的には、一番コンパクトにまとまっていてキレイだなと感じたのが南朱雀洞。小さくてもしっかりとした柱状節理を間近で見ることができます。
北朱雀洞
最後は北朱雀洞。垂直方向の柱状節理が上に向かうにつれて、少しずつ水平方向にシフトして行く様子を観察できます。
玄武洞ミュージアム&ショップ・レストラン
玄武洞ミュージアム
階段を下りて公園を抜けると、道路を挟んで向かいに「玄武洞ミュージアム」があります。
玄武洞ミュージアムは、鉱物や化石、宝石などを展示した石の博物館。2018年にリニューアルされ、常時1500点もの石が展示されています。
石に興味がある人もない人も、子どもから大人まで楽しめるミュージアムとなっています。また、かご編み体験やペンダント作り体験などもできますが、体験には別途料金が必要です。
休館日:水曜日(祝日・春夏冬休み期間・GW・SWは休まず営業)、年末年始(12月31日、1月1日)
入館料:中学生以上800円、小学生400円、幼児(5歳以上未就学)300円
ショップ
玄武洞ミュージアムの横にはショップとレストランが併設されています。
ショップでは、お菓子や饅頭の他、化石やパワーストーンを使ったアクセサリー、杞柳細工や鞄など、豊岡の名産品を購入することができます。
レストラン&カフェ
さらに「レストラン&カフェ玄武洞」では、但馬牛などの地元の食材を使った美味しい料理が提供されています。もちろんカフェだけの利用もOK!
大きい窓と開放的な店内が特徴的で、天気が良ければ目の前を流れる円山川を見ながら、ゆったりとした時間を過ごすことができるでしょう。
玄武洞公園は一見の価値あり!
いかがでしたか?
正直なところ、玄武洞公園を訪れる前は大きな期待をしていなかった筆者も(すいません)、実際に見学をしてみて完全に魅了されました。
写真ではなかなかダイナミックさや繊細さ、荘厳な雰囲気が伝わらないのが残念ですが、実物は圧巻の一言です!
城崎温泉を訪れた際はぜひ玄武洞公園に立ち寄ってみてください。一見の価値ありです!